北半球へ

昨夜、オーストラリアから無事に帰国しました。メルボルンはイギリス風の街並みが残る小奇麗な街で、大変居心地の良い住みやすい都市でした。ただし、物価が高いのが難点で、ペットボトルの水が3ドルもします。

ワークショップは大学内の小規模な会議室で行われ、いくつかのコメントや質問をいただきました。ある質問については日本でも同じ論点から指摘を受けているので、やはり問題構成があまり上手くいっていないということなのでしょう。もう少しリアルで説得的な問題として論点を提示するべきでした。

空き時間には、結局、ペンギン見学には行かず、大学や市内の文化施設などを見学してきました。

特に、メルボルン博物館がなかなか見応えがあり、脳と心に関する展示では、知覚や記憶、意識、あるいは精神疾患などについてなかなかまとまった内容が紹介されており感心させられました。係争中の問題について断定的な表現がされている部分も若干ありましたが。誰が監修しているのか気になるところです。日本でも同じような展示を作るべきです。

アボリジニに関する展示も、支配と収奪の歴史をどのように描いているのか気になっていましたが、教化のために子どもを連れ去るなど、過去の過ちを過ちとして提示したうえで、遺体をホームランドに帰す取り組みや、アボリジニの呼び名で地図を作製する取り組みなど、「贖罪」の試みを紹介するという構成になっていました。パフォーマティヴな意図ももちろんあるとは思いますが、少なくとも日本における同種の取り組みよりは進んでいるのではないかという印象を受けました。

さて、今日も今日とて書くべき書類があるので頑張ります。